江國香織さんのムックが出たことがある。



女性に人気があるからか、美人だからか、
作家のムック本にしては彼女自身のショットが多い。

薄いけどおしゃれなムックなので、小暇のある午後など、
紅茶を入れて頁をめくるのも楽しいかも。

さて。彼女のエッセイはいくつか持っているが、小説はこれしか読んだことがない。



「ぼくの小鳥ちゃん」。

人間と会話をする小鳥ちゃん、
ラム酒のかかったアイスクリームが大好きな小鳥ちゃん、
スケートをする小鳥ちゃん、

なんということのないお話にみえて、実際のところ童話なのか、ファンタジーなのか、
はたまた寓話なのか、わたしにはてんでわからない。

とらえどころのない不思議さは、大昔に読んだ
大島弓子女史の「綿の国星」の雰囲気にちょっと通じるだろうか?
妙な魅力があるおはなしである。



薄く持ち運びに便利だし、なんといっても荒井良二氏のイラストがすてきだし、
紙厚めでイラストが生きてるし。

だれかさんへのちょっとしたプレゼントにするのもまた楽しいかも。

SHINCHO MOOK
「江國香織ヴァラエティ」
新潮社
平成14年発行

「ぼくの小鳥ちゃん」
新潮文庫
平成13年発行
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「セバスチャン」
松浦理英子著
文藝春秋
1981年発行




「葬儀の日」(文學界新人賞を受賞した表題作のほか「乾く夏」「肥満体恐怖症」所収。
文藝春秋、1980年発行)につぐ、松浦さんの2冊目の単行本。
つまりは彼女の最初期の作品です。

“純文学長編”となっておりますが、長編というほど長くありません。

内容は“主人と奴隷”ごっこを続ける2人の女子大生のお話。

とはいえ、30年近く前に読んだので、ストーリーはほとんど忘却の彼方。

それでも記憶に残っているのは、背理(主人の方です)が
口紅を突っ込んで掻き回した、ジンジャーエールを麻希子(奴隷の方、本作のヒロイン)に
飲むように差し出すシーン。
麻希子が躊躇していると、背理は香水スプレーを
ジンジャーエールに吹きかけるのでした。
それを麻希子は何とか飲み干すのですが、
それを読んでまだ若かった私は「うへぇ(´・ω・`)」となりました(笑

それと同時にこの手の世界は新鮮で、なかなか興味深く読みました。

なにしろサディストとかマゾヒストとかの方って身近にいません(笑

ところで、最初、書店でこの本を見つけ、手にとったときは、
「なんじゃコリャア!」(松田優作かっw)と良い意味で吃驚しました。

女優のブロマイドか、どこかのお嬢様の見合い写真かと見まがいそうな、
著者ご本人のモノクロ写真が表紙に使われていたからです。
ちなみに撮影者はタッド若松氏(鰐淵晴子さんのご主人だった方)。

著者写真を表紙に使うケースは他にもあったかもしらないけど、
かわいさと挑戦的な表情、ちょっとアンニュイな目つきはまるでネコのようで・・・
大いに引きつけられました・笑。

さて松浦さんといえば、元女子プロレスラーのブル中野さんの大ファンでした。



この本「大原まり子・松浦理英子の部屋」(セリ・シャンブル6 旺文社、1986年発行)
にはブル中野さんとの会見記、インタヴューが載っております。

松浦さんによると、ブル中野さんはジェルソミーナ
(フェリーニの映画「道」のヒロイン)らしいです。
純粋とか、そんな意味でらしいけど、わたしにはよくわかりませんでした(笑

そのブル中野さん、最近はやせられて美人になって年下の男性と結婚されたそう。

よし、私もひとつやせて・・・・・ムリか(^o^;)
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中学生のとき、課題図書の読書感想文を書けというお決まりの宿題がでました。

他の候補は覚えておりませんが、ともかく私は夏目漱石の「こころ」を選択しました。



ケチだったので、その本を近所の古本屋さんで買い求めました。

ケチった罰は早速当たりました。



うちに帰ってよくよく見ると、旧かな、旧漢字ではありませんか。

読むのに少してこずりましたが、内容は面白かったです(今では覚えてませんが)。



今回久しぶりにパラパラめくっておりましたら、
本の最後の頁には購入した日付が記してありました。

全然記憶にありませんが、当時こんなクセがあったんですね。。


話変わりますが、夏目漱石といえば、やはり中学時代に、
「わが愛」というドラマを毎週みてました。

原作は「門」。

主演が加藤剛と星由里子。
山内明がストーリーとは関係なく夏目漱石役で登場しておりました。

ある時ヒロインの背中だけのヌードシーンがありまして、
興奮した私は翌日学校で級友に報告しました。

彼は一言、「ふきかえだよ」

ボディダブルという言葉も存在も知らないころのお話でした。
06/29|Book(文芸)コメント(2)トラックバック(0)TOP↑


野呂邦暢氏は、1980年に42歳の若さで亡くなられた、
長崎県生まれの芥川賞作家です。

私が高校生のころ、毎月とっておりました学習雑誌
(旺文社の高一時代とか蛍雪時代とかああゆう雑誌なのですが、
どの雑誌だったかは失念。今回ちらっとググッたのですが、不明)
に「文彦のたたかい」という野呂氏の青春小説が連載されておりました。

これを毎月気に入って読んでまして、
後に集英社文庫コバルト・シリーズで文庫本化された時も即購入。

そしてしばらくして、同じコバルトから「水瓶座の少女」が刊行されました。

この「水瓶座の少女」、ドラッグやらセックスやら、
当時の私にはいささかまぶしい内容ではありましたが、登場人物の一人が愛聴する、
セザール・フランクのヴァイオリン・ソナタという曲に興味を覚え、
レコードを買ってみたのでした。

ダヴィッド・オイストラフの演奏。ピアノ伴奏はリヒテル。

わかりにくい曲とは思わなかったけど、
退廃的な暗い曲だなあという印象も受けたものです。

フランクを更に聴こうと思い、彼のひとつしかない交響曲ニ短調、交響詩、室内楽など、
国内盤レコードで手に入るものを次々に聴きました。

結局、ヴァイオリン・ソナタと交響曲はお気に入りになりましたが、
他の曲は今に至るもよくわかりません。

さて、フランクのヴァイオリン・ソナタは野呂氏自身の思い入れの曲でありました。

彼はエッセイ集「小さな町にて」(1982年、文藝春秋刊)で、
名曲喫茶にてフランクのソナタを初めて聴いたときのことをこう述べておられます。

『チャイコフスキー、ブラームス、パガニーニ、ベートーヴェンなど
私がそれまでくり返し聴いて飽きが来た音楽とはまるでちがっていた。
精密に組み立てられた分子構造の模型にそれは似ていた。』

彼は曲が終わるやいなやリクエストをし、
再びその曲がかかるまで二時間以上待ったそうです。

『性的な陶酔に近い官能的な歓びを味わった。』

ともあります。

計算すると1950年代の半ばくらいのことで、それからしばらくして、彼は自衛隊に入隊、
後年その時の経験をもとに執筆した「草のつるぎ」で芥川賞を受賞することになります。

というわけで、野呂氏がフランクのヴァイオリン・ソナタに魂を揺さぶられたおかげで、
彼の小説を通じ私もこの曲を知ることができました。

ちなみに、私が好きなこの曲の演奏は、
ムターのベルリン・ライヴとギトリス/アルゲリッチ盤であります。
ついでに交響曲ではクレンペラーの指揮した雄こんな演奏が好み。
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