指揮者のロリン・マゼール氏が亡くなったとのこと。
84歳。

かなり高齢だろうとは思っていたけど、彼のアクティブな印象からすると、
永眠されるのは早い気もするのです。

わたしはマゼール氏の指揮した演奏会はかなり足を運びました(オケはさまざま)。
何かの文章で、彼はテレビカメラが入ってると常識的な演奏をするが、
カメラのないときは恣意的・個性的な表現をすると読んでからは、
客席につくと後ろを見回して、カメラがあるかないか確認したものです。
面白い演奏、素晴らしい演奏、いろいろ聴くことができました。

ブルックナーの長大なシンフォニーは通常アンコールはありませんが、
マゼール氏は平気でアンコールをやっていたのも懐かしい思い出。

一番印象に残ってるのはベートーヴェン・チクルスのときのエンペラー。
ピアノは野原みどりさんだったけど、燕尾服姿で、外国人の指揮者、
オーケストラのメンバーと比べるとやたら小さい野原さんが、
演奏に入るとオケに負けないピアニズムを発揮すれば、
マゼール側もソリストを盛り立てようなんて考えは少しもないようなオケ主体の演奏、
結果丁々発止な熱演で興奮しました。

調べてみますと、今年は指揮者ではアバド氏、マゼール氏のほかに、
ミラン・ホルヴァート、ゲルト・アルブレヒト、
カール・アントン・リッケンバッハー、ラファエル・フリューベック・デ・ブルゴス
といった各氏が亡くなっている模様。

伝説の巨匠がいなくなって久しいですが、
現代の巨匠もひとりずついなくなりこちらの音楽界は寂しくなっております。
逆にあちらの世界では一家言あるマエストロたちが
喧々囂々と思い思いの蘊蓄を述べ騒がしく意見を戦わせていることでしょう。

ご冥福をお祈りいたします。



今宵はマゼールがウィーン・フィルを指揮したマーラーの交響曲第4番
(CBS/SONY30DC704)を聴いて氏を偲ぶことにします。
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07/14|クラシックなお話コメント(2)トラックバック(0)TOP↑
指揮者のクラウディオ・アバド氏が20日亡くなったとのこと。

80歳だったそうで、ちょっとびっくりしました。


中学生のとき、学校の音楽室にオーケストラのポスターが貼ってありました。
何しろ全体が入るように俯瞰して撮ってるため、
オケの面々も前方にいる指揮者もすべて米粒のようで判別できません。

音楽の先生が近寄ってきて、
「指揮者誰かわかるか」
と言いました。
わたしは当時、指揮者といえばカラヤンくらいしか知りません。
しかも米粒のような写真です。
答えようがないわたしに、先生はちょっと格好をつけた言い方で、
「クラウディオ…アッバード!」
と教えてくれました。

当時はまだ若手といってもよい頃のアバドです。

演奏家は、あるいは映画俳優もそうですが、我々は録音や映像を通して
若い頃のものも現在のものもいっしょくたに見ることができるため、
実像のイメージがこんがらがることがあり、そのためかわたしにとってアバドは
若手指揮者のイメージがいまだに残っているのです。

だってもっとずっと先輩のカラヤンであろうと、ベームであろうと、
時代を超越して同じように聴けるのですから。

80歳になられてたとは、だから意外でした。



今晩は追悼と想い出に、ベルリン・フィルを振ったマーラーの第9番を聴くとします。

合掌―。
01/21|クラシックなお話コメント(6)トラックバック(0)TOP↑


最近ここ3年ほどクラシックのコンサートに接しておりません。

いずれまた実演の楽しさ、ナマの興奮を味わいたいな、とは思っております。

さて、コンサートのお楽しみのひとつがアンコールであります。
とうぜん正規の演目は重要ですが、アンコールは事前にわかりませんので、
また別のお楽しみとなります。

もちろんアンコールが必ずあるわけではなく、
演奏者の体調がおもわしくないとき、
単純にやりたくないとき、
ブルックナーやマーラーなど重い曲で、アンコールやらないのが通例のとき、
等々ない場合も多々ありますが、やはりアンコールがあると単純にうれしいものです。

今回は、昔聴いたコンサートにおける、「良かった」というよりは「印象的だった」
アンコール風景を記してみたいと思います。


―指揮者―

[マイケル・ティルソン・トーマス]
拍手にこたえて聴衆に投げキッスをし、そのまま体をくるっとオケに向け、
アンコールを振り始めました。
かっこよかった。
忘れられません。

[ミツコ・フランク]
拍手にこたえて楽屋から指揮台に戻る途中で、歩きながら振りはじめました。
これもかっこよかった。

[小林研一郎]
この方はアンコールの曲名をお客へのお礼かたがたアナウンスするのが
恒例のスタイルですが、あるときは、
「今日は風邪をひいてますのでアンコールは一曲だけでお許しください」
大変律儀な方だと思いました。
また違うときのアンコールでは、
アナウンス後、後ろ向きにドンとけたたましい音をたてて指揮台に飛び上がり棒をふる、
まさしく炎のコバケンぶりでした。

[クリストフ・エッシェンバッハ]
マーラーの5番を振ったあとでアンコールをやったのにはびっくり。
しかも5~6曲振りました。
池袋の東京芸術劇場の出口のところにはモニターがあり演奏風景がみえます
(最近行ってないので、今は知りませんが)。
友人を待たせといたのですが(相当待たせてしまいました)、
そばでモニターを見ていたおじいさんが「なかなかしつこいのお」と言ったとか。
しつこいといえば、マーラーも粘着質な演奏でとても素敵でした。

[ロリン・マゼール]
この方もブルックナーの8番のあとでアンコールやっちゃう人です。
タフですねえー。
こちらの方がヘトヘトでありました(笑

[ジュゼッペ・シノーポリ]
昔はアンコールというものはプログラムの演目の一部を
もう一度演るものだったようですが、シノーポリのシューマン2番を聴いたとき
初めてそうゆうアンコールを聴くことができました。
たしか第2楽章をもっぺん演ったんだったかな。
でもやっぱり違う曲が聴きたいです~(笑

[宇野功芳]
新星日響とのベートーヴェン「田園」のとき。
拍手にこたえて宇野さん、
「アンコールは演りますが、その前に田園の一部分がまずかったようなので、
アンコールの前にその部分だけもう一度演らせてください」
こんなのはもちろん空前にして絶後でしたw
宇野さんのコンサートは必ずCD化してた都合で、
プレイバックを確認した録音技師からの注文だったようです。
やり直しのOKがでて、無事本来のアンコールが楽しめましたとさ(笑

―ピアニスト―

[仲道郁代]
彼女がよくアンコールで演奏したのがエルガーの「愛の挨拶」。
ヴァイオリン版が有名で、ピアノ版はCDでもたまにしかおめにかかれないと思います
(仲道さんは二度録音したかな?)。
これが美人で柔和そうに見える彼女にぴったりの曲。

[マルタ・アルゲリッチ]
ラヴィノヴィッチとのデュオコンサート。
アンコールでは一台のピアノに仲良く座ってブラームスのワルツを演奏しました。
非常に仲よさげ、音楽も通常の彼女のソロとは違い、
まったりロマンティックな連弾ぶりでした。

―ヴァイオリニスト―

[千住真理子]
師匠の故江藤俊哉氏の棒で三大ヴァイオリンコンチェルトの夕べ。
プログラムが終わったあと、江藤さんに背中を押され、
さぁ自分で云いなさい、とでもうながされたのか、
「兄千住明が編曲したG線上のアリアをやります」
江藤さんとの師弟愛、千住明氏との兄妹愛にほのぼのしました。

[イヴリー・ギトリス]
リサイタルでのことですが、アンコール数曲演ったあげく、
伴奏ピアニストにも一曲弾かせました。
珍しい経験でしたが、とっても楽しい夜でした。


ついでにアンコールやらなかったけど印象深かった思い出
(すべて指揮者)

[ガリー・ベルティーニ]
この人のコンサートはいつもスタンディングオーベーション。万雷の拍手。
何度も舞台に戻っては最後はネクタイはずした姿で登場し、
両手ふったり前に立ってるお客さんと握手したり。
いかにもドイツ的な背筋のばした厳しい指揮ぶりとの、
ギャップがたまらないチャーミングな方でした。

[レナード・バーンスタイン]
亡くなるちょっと前に来日した時のコンサート。
アンコールはやらなかったけど、腕時計を差してお眠の仕草。
外人さんはこゆポーズが似合うなあと思いました。

[ヘルベルト・ケーゲル]
たしか東フィルでしたか、マーラーの2番をやったとき。
興奮した聴衆の拍手鳴りやまず、ケーゲルは指揮棒で楽譜をバンバン叩いておりました。
まるで「このなかにすべてあるんだよ」といわんばかりに。


ともあれ、アンコールというものは正規のプログラムがあるからこそで、
たとえばアンコールピースだけを集めたCDを聴いても、
どうも楽しめないのは不思議なものです(笑
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