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2014.08.09 (Sat)

波上館の犯罪


「波上館の犯罪」
倉阪鬼一郎著
講談社ノベルス
2014年発行

倉阪鬼一郎氏という作家名はもちろんよく目にしてますし、
以前なんかしら読んだことがあると思ってました。

今回作品リストを見たら、本作で初めて読む作家さんだったことが判明。
いゃーびっくりびっくり。

この本を読もうと思ったきっかけは、講談社ノベルスのホームページで
あらすじを読んで、興味を惹かれたからです。

ある奇矯な芸術家波丘駿一郎が絶海の孤島に建てた波上館。
あるとき館主はその館の瞑想室と呼ばれる部屋で酸欠死します。
それから年月が経ち、今度は波丘の長女香波が刺殺されます。
外国を放浪中だった次女の美波は探偵役として館に呼び戻されるのでした。
美波は探偵のかたわら、“どの行にも伏線が含まれていて、
波のように美しく流れていく究極のミステリ”の構想を練ります。
そんななかで次々と起こる殺人事件。
果たして、波丘駿一郎の亡霊は事件に関与しているのか…。

冒頭に、
「わたしは犯人。
わたしは探偵。
わたしは被害者。
わたしは記述者。」
(かなり省略)
と書かれた頁が挟み込まれており、セバスチアン・ジャプリゾの
「シンデレラの罠」を思い起こさせます。
実際それっぽい部分もあります。
でもそれはほんとはどうでもいいです。

登場人物が極端に少なくこれはフウダニットじゃないなと思わせます。
いや、これもどうでもいいです。

また人物の描き方や行動が非現実的で、だいたいの年齢さえ書かれてないので、
これはもしかしてメタ・ミステリかなと思わせます。
それもやっぱりどうでもいいです。

バカトリックも使われ、正直クライマックスあたりでは
「え~」と思っちゃいました。

しかし、最終章まで読むと、驚天動地の物凄~いトリックが姿をあらわします。

これは著者はかなり労力を使ったと想像します。
拍手パチパチ、努力賞ものミステリです。

波の上に建つ館を舞台にしているだけに、幻想的な描写が際立つけど、
波の上に見え隠れする波上館の描写は、
昔読んだシュペルヴィエルの「沖の小娘」を思い出させてくれました。
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