「翼を持つ少女 BISビブリオバトル部」
山本弘著
東京創元社
2014年発行

400頁くらいの結構ぶ厚い本なんですけど、すごく面白いんですよ。

自由な校風の中高一貫の美心国際学園(BIS)高等部に編入したSF大好きヒロイン伏木空は
ふとしたきっかけで同級生の男の子埋火武人と話をするようになるのだけど、
彼の亡くなったお祖父さんの書庫に珍しいSFの本があるらしいと知り、
彼の家に連れて行ってもらうわけです。
そうしたらお祖父さん、大変なSFマニアで書庫に膨大な蔵書が。
興奮した彼女は放課後たびたび彼の家に寄っては本を借りていくことにするのでした。

この書庫の描写がすごい。
わたしはミステリの方へ行っちゃったので、
SFはほんの数えられるくらいしか読んでません。
しかし子どもの頃は本あんま買えないということもあって、
文庫本の後ろに台の頁稼ぎに入ってるSFの既刊目録みては
どんな本なのかなあと想像していました。
また時間があると本屋さんで背表紙を眺めるのが好きでした。
だからタイトルだけはまあまあ知っていたり知ってなかったりするのだけど、
この書庫のシーンに登場する膨大な実在の本の描写を見て、
そうそう、その本の表紙は僕もみたことあるとか、あの本はそういうお話なのかとか、
そんな本もあったのかとか、はいはいそんなアニメあったねえとか、
楽しくいろんな記憶が蘇ってきました。

さて、やがてヒロインは彼にビブリオバトル部への入部をすすめられます。
ビブリオバトルとは参加者がジャンルは問わず、
それぞれ自分が面白いと思った本を短い時間で紹介し、
全員で投票を行いチャンプ本を決定するというもの。
入部した彼女はやがてビブリオバトルに参加するのですが…。

とわたしが書くとあんま面白くなさそうでしょ。
でも本好きなら多分たまらない内容だと思います。

ヒロインのビルドゥングスロマン的な成長物語、同級生の彼に対する感情、
そしてクライマックスにおける差別問題を絡めた他校とのビブリオバトル対戦。

ストーリー展開は楽しいし、出てくるマニアックな知識も面白いけど、
なにより紹介される本はみんな読みたくなっちゃいます。相当な情報量で、著者の博覧強記ぶりには圧倒されっぱなし。
しかし楽しいだけの作品ではなく、「世の中で最も危険な思想は、悪じゃなく、正義だ」
なんてセリフに考えさせられたりもします。

なお、現在続編「BISビブリオバトル部 幽霊なんて怖くない」が
東京創元社のウェブマガジン上で連載されております。

いずれ本になったら読みます。
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