「猫入りチョコレート事件 見習い編集者・真島のよろず探偵簿」
藤野恵美著
ポプラ文庫ピュアフル
2015年発行

初めての作家さんですが、タイトルに惹かれて買ってしまいました。
だって、これ、どう見てもアントニイ・バークリーの「毒入りチョコレート事件」の
もじりでしょう。
ミステリファンにとっては興味津々なタイトルであります。

目次を見ると、それぞれのお話のタイトルがすべて、
海外ミステリのタイトルのもじりのようです。

序章
第一話 店でいちばんかわいい猫→リタ・メイ・ブラウン「町でいちばん賢い猫」
第二話 幻の特製蕎麦→ウイリアム・アイリッシュ「幻の女」
第三話 オフ会で死んだ男→アガサ・クリスティー「教会で死んだ男」
第四話 ヒーローの研究→コナン・ドイル「緋色の研究」
第五話 猫入りチョコレート事件→アントニイ・バークリー「毒入りチョコレート事件」

まあ第一話と第二話はいまいち自信ないですけどね。
しかし「ヒーローの研究」はよくできたもじりで笑いました。

さて本書は「日常の謎」を扱ったライト・ミステリです。
殺人は起きません。
「オフ会で死んだ男」なんていかにも人が死にそうな題ですが、
これは比喩であり誰も死にません。

舞台は江角市というところ。
そこで配布されているタウン誌「え~すみか」のバイトの編集者真島くんが主人公。
ある時行きつけの猫喫茶で、猫がいなくなるという事件が起きます。
窓が開いていた以外は密室。
三階の高さがあるし、いなくなった猫はなんと高所恐怖症。
猫はどのようにしていなくなったのか。
この謎を老子の言葉を引用しながら軽々と解くのが、居合わせた美女。
チャイナドレスを着たセクシーな彼女こそは、
「え~すみか」の書道コラムを執筆している書道家の胡蝶先生なのでした。
以後、真島くんはちょっとした謎を、なぜかいつも食べ物屋さんで胡蝶先生に
解決してもらうことになるのでした。

本格ミステリが好きな向きにはミステリとしては物足りないでしょう。
しかしギャグが冴えた楽しい連作短編集です。
特に第四話の「ヒーローの研究」は秀逸なギャグが散りばめられてて大笑いしました。
がみがみな編集長や太ったカメラマンの太田のキャラもよく立ってます。

胡蝶先生は何者かに狙われているようで、その謎は11月発売予定の完結編、
「老子収集狂事件 見習い編集者・真島のよろず探偵簿」で判明するようです。
しかし「老子収集狂事件」(笑
ディクスン・カーの代表作のもじりですね。
買うのを忘れないようにキイマン(愛用の手帖)に予定を書き入れました。
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07/18|Book(ミステリ)コメント(0)トラックバック(0)TOP↑
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