「君の色に耳をすまして」
小川晴央著
メディアワークス文庫
2015年発行

デビュー作「僕が七不思議になったわけ」(→コチラ)に感動してしまったので、
最近の作である本書も読んでしまいました。

芸大に通う杉野誠一には声から色が見えてしまい、
その色によって相手の感情がわかってしまう特質の持ち主。
そのおかげで友人もできないのだが、裏表のない、
でもいーかげんな我妻先輩とだけはつるんでいます。
先輩の課題のため映像作品を撮ることになりますが、
そこに現れたのが川澄真冬という女性。
彼女はある過去の出来事から、声を発することができなくなってしまい、
会話の返答はメモに書かれた言葉か携帯のディスプレイに打たれた文字。
そんな彼女は映像に亡くなったお姉さんの歌を使ってくれないかと
歌が録音されたカセットテープを差し出します。
誠一は撮影を通じて彼女と付き合ううちに、どんどん惹かれていくのでした。
しかし彼女には秘密があり…。

いやあデビュー作も良かったですが、本作もなかなか良いです。

相手の声の色が見えてしまうため、他人と交われない主人公が、
声を発しないため、その感情をみなくてすむ女性と付き合えるのだけど、
彼女の秘密の断面を知るにつけ、段々と彼女の内面に踏み込んでいきます。

ミステリアスなヒロインの秘密と主人公の成長が描かれ、
せつないお話なんだけど明るい未来を予感させるラストまで、
頁をめくる手をはなさせません。

あくまでラノベなんだけど、
ちょっとラノベの世界を突き抜けたような切実な物語性に惹かれます。

というわけで、小川晴央さん、お気に入りの作家のひとりになりました。
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09/26|Book(青春・恋愛・ラブコメ)コメント(0)トラックバック(0)TOP↑
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