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2015.11.28 (Sat)

正直バカはラブコメほど甘くない青春に挑む


「正直バカはラブコメほど甘くない青春に挑む」
慶野由志著
ダッシュエックス文庫
2015年発行

ん、これは良いラノベ♪

高校生の春先真太郎は頭に思ったことがそのまま口から漏れてしまう少年で、
ついたあだなが正直バカ。
彼にはいつもつるんでる友人が二人…変態道をばく進するポニテの美少女、十月九日
(とつきここのか)、ショートカットでいつも元気で青春している更科燐子がいます。
ある日真太郎がひとり暮らしの家に帰ると、ソファで少女が寝ていてびっくり。
彼女の正体は付喪神(つくもがみ)。
道具に人間の想念が集って生まれた精霊らしいです。
彼女の本体は鏡であり、人間の本心を写し出す能力をもっています。
道具として扱っていいという彼女に、真太郎はご飯を食べさせたりお風呂にいれたり…。
真太郎は彼女に雪果と名を付け、何とも奇妙で楽しい同居生活が始まります。
ところで真太郎の高校では摩訶不思議な連続昏倒事件が発生中。
急に意識を失う生徒が続出しているのです。
学校の雰囲気が暗くなっていくのを何とかしたいと思う真太郎ですが、
そんな折、転校してきたばかりのとびきりの美少女、神楽琴葉が彼の自宅を訪れ、
「貴方の付喪神を渡しなさい」と迫り…。

素晴らしいことに主人公以外女性しか出てこない潔さです。
素敵なことに何人か登場する付喪神はみな幼女の姿をしています。
雪果の本当の姿と隠された能力、事件の真犯人、
琴葉の正体と過去といった深刻な流れを、
軽めのエロ、幼女姿付喪神との触れ合い、付喪神同士のギャグなやりとりと、
楽しいラノベ要素で飾った理想的な作品ではないかと思いました。

本来物である雪果が料理上手な真太郎と暮らしてグルメになっていったり、
食べ物を燃料としか考えてない琴葉が肉ジャガでさえ食べたことがなかったり、
そんな対比も面白い。
さらに事件の真相が明らかになるクライマックスでは、
思わず涙ぐんでしまったほど感動。

慶野由志さんという作家さんは初めて読みましたが、
過去にも付喪神を題材にした作品を書いているようなので、
そのうち読んでみようかな。
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