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2016.05.14 (Sat)

χの悲劇


「χの悲劇」
森博嗣著
講談社ノベルス
2016年発行

Gシリーズの10作目です。
ここにきてタイトルの雰囲気がガラッと変わりました。
以後「ψの悲劇」「ωの悲劇」と続き、悲劇三部作でシリーズ終了するようです。

今回はびっくりです。
なんと「すべてがFになる」を始め、何度か脇役で登場してきた
プログラマの島田文子さんが主役です。
加部谷恵美、雨宮純はじめ西之園さんや犀川先生も実際には登場しません。
会話の中ではいろいろ懐かしい名前が出てはきますが。
急にレギュラー出さないなんて大冒険、よく出版社がOKしたものだ、
さすが人気作家森博嗣、と思ったのですが、読んで納得、ものすごく面白いんです。
ちなみに「χ(カイ)の悲劇」はエラリー・クイーンの「X(エックス)の悲劇」を
もじったんだろなあ、と思って読み始めたら、実際章の始めにはその内容の一部が
引用されてますし、描かれる殺人事件も「X」を連想させます。

香港の会社で働いていた島田文子はある男に飛行機事故について訊かれます。
あの西之園さんの両親が巻き込まれて死んだあの昔の爆発事故です。
その後その男はトラムと呼ばれる道路を走る電車の中で、島田文子の目の前で死にます。
殺人なのか。
いつ、なぜ、どうやって。

彼女はその後ある機関から引き抜かれますが、それ以降彼女の運命は急転回、
あっちゃこっちゃ島田文子の大冒険が始まるのです。

いつものことですが、殺人事件そのものは重点が置かれてません。
とはいえ、今回の殺人の真相はかなり驚くべきもので、唸りましたが。

最後まで読み終わったとこで、ものっすごい衝撃と感動が待ってました。
しばらく、ぼーとしちゃいました。
この作者は頭の中にどれだけ広大な世界を持っているんだろう。
ひょっとして…ウォーカロンの世界までつながっちゃうのだろうか…なんて。
意外な人物たちの再登場もびっくり。
…やっぱりね。…
…へー。こりゃまた。…
もう次作がどんな展開になるのか想像もつきません。

ところで、島田文子さんが犀川先生のことを「シャアみたいな…」と
思い出す場面がありますが、どういう連想なのかなあ。
仮面を被ってるって意味かなあ。
あと昔カガミアキラという名前の作家がいたという話が出てくるけど、
SF作家の鏡明氏かなあ。
まさか若くして亡くなった漫画家のかがみあきら氏ではないだろな。

ともあれ2年半ぶりくらいのGシリーズ、
今まで読んだ森博嗣氏の作品で一番ショッキングで面白かったです。
S&Mシリーズをはじめ、関連シリーズを経てきてこその面白さではありますが。
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