「雨音天祢のラノベ作家養成講座 おまえをラノベ作家にしてやろうか!」
舞阪洸著
講談社ラノベ文庫
2016年発行

とても斬新な業界ものラノベです。
ラノベ作家になりたい若者を主人公に、
現役女子高生によるラノベ作家養成講義の様子が描かれます。

奈井江隆也はラノベに魅せられ、高校を卒業すると専門学校に入学します。
授業のひとつ作家養成コースの講師は現役女子高生ラノベ作家の雨音天祢。
彼女の教室での授業風景、そして授業後の主人公と天祢、
そして生徒仲間との交流がさわやかに流れていきます。

イチャラブがありません。
ラブコメ要素皆無ではありませんが、ほとんど無いに等しいです。
著者の舞阪氏は実際に専門学校で講師をなさっているとのことで、
その経験から書かれた小説のようです。

実は最近書店で、ラノベ作家になるためのハウツー本をみかけました。
パラパラめくっただけですが、
本書と似たアドバイスがいくつもあったのが面白かったです。
雨音先生は何度も何度もいいます。
「本をたくさん読め」と。
なるほど。

作中有名ミステリ作家の名前がずらっとでてくるけど、
著者はミステリがお好きなのかな。

この本がユニークなのは、授業で実在ラノベ作家が何人か登場し、
雨音先生がインタビューしていることです。
作家さんがどうやって作家になったのか、どうやって書いているのか、
おおまかにわかって興味深いです。
みなさん云います。
「本をたくさん読むこと」。
なるほど。

さっきのハウツー本も、本書も読んだら作家になれるわけではありません。
しかし、述べられている、文章を書くうえでの自明なテクニックも、
一度初心にかえり、自分の文章―小説であろうとブログであろうと―
を、もう一回見返すきっかけになるように思うのでした。

書店や取次、出版業界のことがほんのちょっとわかって、そんなとこも興味深いです。

リアルとフィクションがいい感じで混ざり合っていますが、あくまでラノベ。
楽しんで読むべきエンタメなので、上で書いたような作家予備軍に役立ちそうな情報は
ほんのわずかにすぎないので誤解なさらぬよう。



本書を読んで思い出したのが、石森章太郎先生の「石森マンガ教室」(黒崎出版、
昭和44年発行)です。
マンガ家になるためのハウツー本もたくさん出てますが、
たいがいはペンはどんなのを使え、投稿はこうしろ、てなもののなかで、
石森先生のはマンガ仕立てでマンガの描き方、アイデアの練りかたを講義しています。
つまりハウツーとエンタメの融合ですが、
このアプローチは実際になりたいひとだけじゃなく、
純粋に作品として楽しむひとに向けてもアピールできるのがよいですね。

ところで作中「薄い胸を張った」という描写があるけど、
イラストの雨音先生、胸でかいんですけど、そこんとこはどうなんでしょう(笑

続きも読みたいところですが、売れ行き次第とのこと。
売れることを祈っております。
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