2017年05月 / 04月≪ 12345678910111213141516171819202122232425262728293031≫06月

2017.01.04 (Wed)

佐藤史生の七生子シリーズ


「七生子シリーズ
死せる王女のための孔雀舞(パヴァーヌ)」
佐藤史生著
新書館ペーパームーンコミックス
1983年発行

佐藤史生先生はポスト24年組にあたる漫画家さん。

萩尾望都先生のファンで、彼女のアシスタントをしていたときのこと、
萩尾先生らがヨーロッパ旅行中、留守番して猫の世話をしていたら、
編集さんが来たので、描きなぐったようなものを見せたのがデビューのきっかけ。



ペンネームはソルティー・シュガーからとったらしい。
(ペーパームーンファンタジイシリーズ「少女漫画・千一夜」新書館、1980年。
における佐藤史生インタビュー「SFには精神を翔ばせる遊び心があるのです」より)

彼女の作品はSF系が多く、この七生子シリーズのような現代ドラマや
デヴィッド・ボウイみたいな女性、小尾倭さんが活躍するコメディ作品は
珍しいんじゃないかと思います。
SFないし怪奇ものに合いそうな彼女のソリッドなタッチ(しかしそこが魅力)は、
やはり少女漫画的な作品には合わなかったのでしょう。

本書は雑誌グレープフルーツに掲載された加賀見七生子がヒロインの七生子シリーズ、
「雨男」
「死せる王女のための孔雀舞」
「さらばマドンナの微笑」
「我はその名も知らざりき」
に「夢喰い」を併録。

ちょっと大人びた高校生の七生子に起こる、
ちょっと普通じゃないギリギリ危うい出来事を耽美的に描いてます。



画風も、お話の内容も、そして漫画の表現方法も、ヒロイン(肩幅広い)も、
少女漫画的ではなく、むしろ同人誌的とも思えるけど、
そこが妙に魅力的でわたしの好きな漫画のひとつ。

先にあげた小尾倭さんが主役のコメディも、絶対コメディに似合わぬタッチで描かれる、
シリアス・ギャグに惹きつけられるものがありました。

24年組の台頭の後、80年代に入ると、ポスト24年組の方々の活躍や
うまへた絵の漫画家さんの登場と、少女漫画の多様化する時代にあって、
佐藤史生先生の特異な才能は多分にマニアックではあったろうけども、
一方で光を放っておりました。

ただ…、彼女は2010年に亡くなってしまったので、
新たな作品を読むことが出来ないのが、なんとも残念です。

あらためてご冥福をお祈りいたします。
関連記事
スポンサーサイト
08:28  |  Book(少女・少年漫画)  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

*Comment

コメントを投稿する

URL
COMMENT
PASS  編集・削除するのに必要
SECRET  管理者だけにコメントを表示  (非公開コメント投稿可能)
 

▲PageTop

*Trackback

この記事のトラックバックURL

→http://kusopanda.blog130.fc2.com/tb.php/2622-1b93ffba

この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

この記事へのトラックバック

▲PageTop

 | BLOGTOP |