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2017.01.28 (Sat)

臨床真実士ユイカの論理 ABX殺人事件


「臨床真実士(ヴェリティエ)ユイカの論理 ABX殺人事件」
古野まほろ著
講談社タイガ
2017年発行

井の頭大学の心理学の院生である本多唯花は、
ひとの話を聞くことで嘘か真実かを判別できる能力=障害を持っている女性。
その特殊な力を頼られて、警察の犯罪捜査に協力することもしばしば。
しかし彼女は力を使いすぎると体調が悪くなるので、
法学部の三年生で彼女の生徒で助手、
事件においてはワトソン役である鈴木晴彦はいつもやきもき。
そんなふたりがシリーズ二作目で連続予告殺人犯人に挑みます。

唯花に送られてきた予告状の通り、
Aの場所で血液型がAでAの頭文字の人間が殺されます。
次にはBの場所でB型Bの頭文字の人間が…。
そして犯人の署名はABX。
この連続殺人にはどんな意味があるのか。

タイトルから大方のミステリファンはアガサ・クリスティーの
「ABC殺人事件」を連想するでしょう。
途中まではあの有名作を模した展開であり、
あれが根底にあるのは確かでしょうが、
そこは奇才、凝りまくったアクロバティックな真相にはうならされます。

前作同様、事件の背景がわかりかけてくる個所に達すると、
入り組んだ設定に読むスピードが鈍ります。
さらに散りばめられた伏線のうち、回収されないものもあるので、
通り一遍の予想がいちいち覆されます。

ひたすら論理的なミステリもよいですが、
ケレン味たっぷりな本シリーズのような小説はミステリを読む醍醐味があります。
まさにパズル・ストーリーであります。

だから感想としては、面白かった! しかありえません。

古式ゆかしく読者への挑戦状が挿入されますが、
こんな破天荒な真相にたどり着ける読者がいるだろうか。

主人公ふたりの関係の今後の発展も気になるし、次作が楽しみです。
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