「探偵が早すぎる(下)」
井上真偽著
講談社タイガ
2017年発行

父親の死により五兆円もの遺産を相続することになった女子高生の一華。
父親の兄弟姉妹にあたる親族たちから遺産目当てに命を狙われることになります。
一華を守るため、使用人の橋田は旧知の探偵を雇います。
その彼は次々と親族たちの巧妙な殺人計画を実行前に潰していくのでした。
そして、一華の父親の四十九日。
数々の絢爛豪華な殺人トリック計画が彼女を襲いますが…。

趣向自体は上巻でわかっていたので、本下巻では犯罪計画が事前に阻止される爽快感を
虚心坦懐に味わいました。

一華に仕掛けられる殺人トリックは、日本ミステリ界の御大の有名作品や、
ポーストのアンクル・アブナー・シリーズのあの作品へのオマージュもあり
微笑ましいですが、主人公を次々と刺客が襲う王道的なエンターテインメントなので、
いささか漫画チックであるそれらのトリックがぴったり合ってます。
しかしトリックもさることながら、それよりトリックが発動以前に封じられてしまうので、
探偵によって語られる殺人計画の詳細と、
なぜそのトリックに気がついたかの説明が新鮮で面白いです。

さらにクライマックスの展開は予測不可能、なるほどこうきたか。
大満足のエンターテインメント、ミステリ好きには大変なご馳走でありましょう。

同じパターンは今後なかなか使えないでしょうが、奇才の井上真偽氏らしい、
ミステリ史に残るであろう意欲作でした。
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07/22|Book(ミステリ)コメント(2)トラックバック(0)TOP↑
この記事にコメント
最近の傾向なのか、ライトノベルと深夜アニメのタイトルは、
「主語述語」のものが多いみたいですね。
なんでだろう?

解説を読んでいるだけで面白さが伝わってくるようです。
今度借りてきてみようかと思います♪
From: いちごみるく * 2017/07/22 21:11 * URL * [Edit] *  top↑
>いちごみるくさん
ライトノベルは特に多いですね。しかも長いし。
短い単語で魅力を伝えにくいと考えるのかもですね。
じっさいわたしもタイトルだけみて、よっぽどのことなきゃ買ってみようかな、と思うことありますし笑。
このミステリは面白かったですよ(*^o^*)
From: 暗ヲ * 2017/07/22 21:28 * URL * [Edit] *  top↑
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